この記事では、実際に行った同人イベントの感染対策と当日の雰囲気をご紹介します。
参加したイベントは、赤ブーブー通信社(赤ブー)によって2021年3月に開催された、東京での同人イベントです。スペース数は4,000ほどでした。
追記:2021年12月に開催された、赤ブーの同人イベントにも一般参加したのであわせて追記しています。スペース数は7,000ほどでした。
- 同人イベントの感染対策が知りたい
- コミケや赤ブーなどの即売会への参加予定がある
- 感染対策時のイベントの様子が知りたい
同人イベントの感染対策として持ち物に追加したもの
持ち物には、感染対策グッズをいくつか追加しました。実際に用意したものと、使用した感想をご紹介します。
- 除菌シート
- ジェルタイプの消毒液
- コイントレー
- 見本誌用のクリアカバー
- (防寒着やカイロなどの防寒グッズ)
通常の持ち物は以下の記事で紹介しています。
消毒アイテム
除菌シート
除菌シートは最も活用しました。ジェルやスプレータイプなどの消毒液は頒布物を濡らしてしまう可能性があるため、結果的に除菌シートの使用頻度が一番高かったです。
イベント当日は、設営時や頒布物に触れる前、水分補給用のペットボトルを開ける前には念入りに手を拭くようにしました。それ以外にも、頒布時には頻繁にお札や小銭を触るため、定期的に手を拭きました。
さらに、除菌シートは一般参加者が触れたあとの、コイントレーや見本誌のクリアカバーを拭くこともできます。多めに用意しておけると安心です。
わざわざ混雑するトイレに行って手を洗わなくて済むため便利でした!
イベント後は手がべたつくことが多いため、感染症の終息後も除菌シートは持って行こうと思います。
ジェルタイプの消毒液
結論として、サークル側が参加者の消毒にまで気をつかう必要はあまりないように感じました。
ボトルタイプの消毒液は、かさばり荷物になってしまうため、携帯用の小さめのボトルなどで、個人的に使用する程度でも良いかもしれません。
イベント当日は、スペースに常に置いておき、参加者が誰でも利用できるようにしておきました。しかし、実際に使用した方はいませんでした。
考えられる理由はいくつかあります。
- スペースの滞在時間が短い&消毒する時間がない
- 戦利品を抱えていて片手が空いていない
- 消毒直後は手が濡れてしまう
- 一般参加者自身が対策をしている
一般参加者は基本的にさっと購入してさっと立ち去るため、他のスペースでも使用している様子は見受けられませんでした。頒布側の筆者も、基本的に除菌シートを使用していて、消毒液を使用する機会はほとんどありませんでした。
また、一般参加者は、次々と買い物をしていくため、本やペーパーをそのまま抱えて回る人も少なくありません。片手のみしか空いていなく、両手で出すタイプの消毒液は使いづらかったかもしれません。
消毒直後は手が濡れてしまう点も、考慮する必要がありました。うっかり消毒液を出しすぎると、大事な戦利品を濡らしてしまう可能性があります。
コイントレー
コイントレーを使用しているサークルは、自分の周りでは半分ほどでした。結論として、コイントレーは用意しておいて良かったです。
会計時は従来の手渡しをやめ、一度コイントレーに置いてもらうようにしました。おつりなしの、ちょうどぴったりの金額を支払う場合に、一般参加者側の接触の機会を減らすことができます。
おつりが生じる場合は、サークル側が触ったお金に触れることになります。また、サークル側は都度お金を触ることになるため、可能な範囲で手やコイントレーを消毒しておけると良いでしょう。
それでも、コイントレーを用意しておいたおかげで、おつりを渡す際にできるだけ接触しないよう、気をつかわなくて済みました
コイントレー上に置くようにすると、お互いに金額を確認しやすく、会計時のトラブルも防ぎやすくなるでしょう。
コイントレーとして販売されている市販のもの(お店のレジなどで使用している一般的なもの)は、1,500円前後しました(LOFTで確認済み)。
イベントのみでしか使用しないため、わざわざ立派なコイントレーを用意する必要はありません。100均で調達したり、お菓子の空き箱や缶のふたを使用したりすれば良いでしょう。コイントレーと同じサイズの、長方形のお皿を用意しているサークルもありました。
見本誌用のクリアカバー
見本誌にはクリアカバーをつけ、除菌シートでいつでも拭けるようにしました。一般参加者には見本誌のみを触ってもらい、頒布用の本は都度サークル側が渡すようにしました。
筆者は既刊1冊と新刊1冊のみだったため、どちらの見本誌にもカバーをつけて展示しましたが、頒布物の種類が多い場合は、すべての頒布物にクリアカバーをつけるのは難しいかもしれません。
新刊のみや、新刊と頒布の多くなりそうな既刊のみにクリアカバーをつけるだけでも良いでしょう。
また、サンプル閲覧用のQRコードを展示しているサークルも結構いましたが、実際に読み取ってサンプルを確認している人はあまりいませんでした。
クリアカバー内に後半のページを入れ込めば、閲覧できるサンプルページ数を制限することもできます。
ページ数の少ない本の場合、ごくまれに、その場の立ち読みで済ませようとする人もいますが、閲覧できるページ数を制限すればタダ読みを防止することができます。
アクリルパーテーションは必要?
準備すべきか迷ったもののひとつが、飛沫防止のアクリルパーテーションです。結論として、アクリルパーテーションは無理に準備する必要はないでしょう。
アクリルパーテーションを使用しているサークルは、筆者の確認できた範囲で、50スペースにひとつの割合でした。理由のひとつが、大きめのアクリルパーテーションでないと、頒布時に立ち上がった際に、アクリルパーテーションから顔が飛び出してしまうからです。
ただでさえアクリルパーテーションはかさばるため、大きめのものを用意するのは大変です。加えて、アクリルパーテーションは決して安価ではありません。設置するかどうかは、無理のない範囲で検討しましょう。
ただし、オリジナルのアクリルパーテーションはとても目立ちます。印刷所のなかには、パーテーションの縁や、アクリル板に、オリジナルデザインを印刷することができるところがあります。サークル名やスペースナンバー、オリジナルのイラストなどを印刷して設置しておくと、一般参加者の視界に入りやすくなるでしょう。
差し入れはどうする?
本来であれば、接触を避けるためには、差し入れはないほうが良いでしょう。
差し入れを用意する場合は、渡す予定のサークル側の意向を確認しておきましょう。今までOKだったところでも、今回だけ差し入れをNGにしていたり、食べ物の差し入れをNGにしていたりするサークルが見受けられました。
差し入れに迷う場合は、オンラインでギフトを贈れる「giftee」のようなサービスを利用するのもひとつの手です。なかには、オンラインギフトのQRコードを印刷した名刺を差し入れとして渡している人もいました。
同人イベント当日の雰囲気は?
2021年3月の同人イベントの雰囲気
イベント当日は、みんなで対策をしつつ、可能な範囲でいつも通りのイベントの雰囲気を楽しもうとしている様子が見受けられました。
印象的だったのは、指差しジェスチャーで頒布物を求める一般参加者がちらほらいた点です。会話を避けるための配慮でしたが、サークル側が意図を汲み取りきれないことがあり、ジェスチャーのみでも対応できるような仕組みを用意しておけると良かったかもしれません。
また、個人的には、イベント中少しでも快適に過ごせるよう、香り付きの不織布マスクを用意しました。価格は少し高いですが、長時間マスクをつけていても、リラックスして過ごすことができました。
2021年12月の同人イベントの雰囲気
3月のときと比べて、感染症の流行が落ち着いてきていることもあり、人の流れが戻りつつありました。3月よりも開催オンリー数が多いこともあり、最後尾札が出ているサークルもよく見かけました。
サークル独自の感染対策は、自分の回れた範囲では、以前よりも消毒液を置いているサークルが減っているように見えました。また、アクリルパーテーションを使用しているサークルも見受けられませんでした。
一方で、コイントレーの使用は浸透してきているように見え、自分も会計時にコイントレーを探すようにしていました。
イベント会場は換気のため、従来の同人イベント以上に風通しが良くなっていることがあります。寒さ対策として、防寒着やカイロなどを用意しておけると良いでしょう。
感染対策の持ち物まとめ
感染対策の持ち物は以下の通りです。
- 除菌シート
- ジェルタイプの消毒液
- コイントレー
- 見本誌用のクリアカバー
- (防寒着やカイロなどの防寒グッズ)
ただし、これさえ用意しておけば絶対に安心、というわけではありません。感染症の状況や専門家の見解によって、必要な準備は変わってきます。加えて、運営によっても指示が異なってきます。
運営からガイドラインが出ている同人イベントの場合は、事前にきちんと確認し、指示に沿って準備をすすめましょう。
しっかりと対策を取りつつも、楽しいイベントになりますように!
こちらも読まれています